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- 12/31 目次
- 07/19 23.イワサキさん その2
- 07/12 22.イワサキさん その1
- 07/05 21.カレシが水商売な人だったら
- 06/09 20. カノジョがホステスだったら
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久しぶりに店に出てきた美代は
私を別に避けるでもなかったが
決して馴れ馴れしい態度を取らず、
いかにも 「もう友達じゃないわ」 の態度。
さて、 他の女性達のいびりだが、
ある日 「おはよーございますー」 と店に入ってきた私に
誰も返事をしないのを見たママが
「あんたら いい加減にしなさいよ、 見苦しい」 と
一喝したのを境に なくなった。
きっと 他の女性達も 普通に接するきっかけを
なんとなく失っていたのだろう。
なので 美代も私も あえて二人で話をしなくても
他の女性達と 普通の会話をする状態で
美代の態度を ことさら気にすることもなかった。
だが ある日 一緒に食事をしたお客さんから
とんでもない申し出と 聞きたくない話を告げられてしまった。
楽しく食事をしていたのに
お酒をしこたま飲んだその人は
急に 店を休んで今日はつきあえ、 と言い出した。
お店に行きますー、 と 軽くあしらったつもりだが
彼は次に
「じゃぁ 何をプレゼントしたら1日つきあってくれる?」 と言った。
モノで釣ろうっての?
「美代ちゃんは そうしてる」
・・・え?
「自分ら(関西では 「自分=2人称」の場合が多々) 友達なんやし
タカちゃんも同じやろ?」
・・・・・
この人、 口説くつもりなら 明らかに手順を間違っているのだが
問題はそういうことではない。
その頃、 美代の持ち物が 派手になってきていたのは気付いていた。
その後 似たような話は 他のお客さんからも
聞くことになった。
そして 「友達だから 同類なんでしょ?」 のようなコトが付足される。
美代は 寂しんぼなので タマには
一時的に優しくしてくれる人になびくことも 予想していたが
そうしてまで モノが欲しかったのだろうか?
きっぱりと否定。
彼女は 実はお嬢なのだ。
そもそもバイトをしている、 というのが不思議なくらいの家柄なのだ。
美代は 自分がやっていることをわかっている。
元々 頭の悪い子ではない。
そして この話が 私の耳に入るように仕向けている。
参った。
美代は やがて 通うには不便だから、 と
大学の近くで一人暮らしをはじめる為に 店を辞めた。
やまちゃん経由で電話番号を知った私は 1度だけ電話したことがある。
「私がこうなったのは アナタのせいだとは言わないけど
アナタとは もう話したくないの」 と 彼女は言って電話を切った。
ヒロには 美代がしていたことは伝えていなかったけれど
月日が経ってから「最近 聞いたんやけど」 と 辛そうにぽつりと言った。
そんなことする子じゃないでしょ、 と とぼけておいた。
私たち二人の心を痛めつけるのも目的の一つなら
とりあえず一人分、 はずしておこう、 と。
◆◆◆ 目次 ◆◆◆
私を別に避けるでもなかったが
決して馴れ馴れしい態度を取らず、
いかにも 「もう友達じゃないわ」 の態度。
さて、 他の女性達のいびりだが、
ある日 「おはよーございますー」 と店に入ってきた私に
誰も返事をしないのを見たママが
「あんたら いい加減にしなさいよ、 見苦しい」 と
一喝したのを境に なくなった。
きっと 他の女性達も 普通に接するきっかけを
なんとなく失っていたのだろう。
なので 美代も私も あえて二人で話をしなくても
他の女性達と 普通の会話をする状態で
美代の態度を ことさら気にすることもなかった。
だが ある日 一緒に食事をしたお客さんから
とんでもない申し出と 聞きたくない話を告げられてしまった。
楽しく食事をしていたのに
お酒をしこたま飲んだその人は
急に 店を休んで今日はつきあえ、 と言い出した。
お店に行きますー、 と 軽くあしらったつもりだが
彼は次に
「じゃぁ 何をプレゼントしたら1日つきあってくれる?」 と言った。
モノで釣ろうっての?
「美代ちゃんは そうしてる」
・・・え?
「自分ら(関西では 「自分=2人称」の場合が多々) 友達なんやし
タカちゃんも同じやろ?」
・・・・・
この人、 口説くつもりなら 明らかに手順を間違っているのだが
問題はそういうことではない。
その頃、 美代の持ち物が 派手になってきていたのは気付いていた。
その後 似たような話は 他のお客さんからも
聞くことになった。
そして 「友達だから 同類なんでしょ?」 のようなコトが付足される。
美代は 寂しんぼなので タマには
一時的に優しくしてくれる人になびくことも 予想していたが
そうしてまで モノが欲しかったのだろうか?
きっぱりと否定。
彼女は 実はお嬢なのだ。
そもそもバイトをしている、 というのが不思議なくらいの家柄なのだ。
美代は 自分がやっていることをわかっている。
元々 頭の悪い子ではない。
そして この話が 私の耳に入るように仕向けている。
参った。
美代は やがて 通うには不便だから、 と
大学の近くで一人暮らしをはじめる為に 店を辞めた。
やまちゃん経由で電話番号を知った私は 1度だけ電話したことがある。
「私がこうなったのは アナタのせいだとは言わないけど
アナタとは もう話したくないの」 と 彼女は言って電話を切った。
ヒロには 美代がしていたことは伝えていなかったけれど
月日が経ってから「最近 聞いたんやけど」 と 辛そうにぽつりと言った。
そんなことする子じゃないでしょ、 と とぼけておいた。
私たち二人の心を痛めつけるのも目的の一つなら
とりあえず一人分、 はずしておこう、 と。
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