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貴子という名前での生活がありました
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実は貴子になる前、 ほんの数日 クラブで仕事をしたことがある。

大学2回生の夏のこと。
三宮を歩いていて スカウトされたのだ。
当時の私は 第三者からの見た目自己評価について
大きく勘違いしたものだが
若い子の場合 愛想とノリがよければ使い物にはなるのである。

クラブだった。
口座システムこそなかったが
同伴ノルマや 「おニュー・ディ」、 髪のセット等
いろんなきまりがあった。
バイトは それらを遵守しなくてもよかったが
いくつか 難しくないことを指導された。
ニットはダメだとか 爪は必ず塗るように 等々。

バイトは私の他に二人。
本職ホステス達は みんな 文字通り 「ぴかぴか」 だった。
私より 一つ年上だと言った一人でさえ
異質な世界のお姉さん という雰囲気。

そして接客が始まると 映画やTVでよく見る光景が展開されていた。
ほんまにお客さんのことを 「たーさん」 とか呼ぶんやぁ・・・
と、 どうでもいい所に気を取られているものの
初日は 笑っていることしか出来なかった。

結局 このクラブで過したのは 5日。
「うちのお客さんは 上品よ」 と 最初にママが言った通り
お客さんは ほとんどが紳士だった。
笑うだけだったのが
少しは会話に加わることができるようになったその5日目、
毎回 顔を合わせた一人のお客さん、 Y氏に
店が終わった後で、 と 誘われたのである。
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